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  交通事故を斬る  

 
これを読んでる人の中にも車を持ってる人はいるだろう。車を持ってる以上はその管理にも十分に責任をもって頂きたい。 交通事故なんかで死んだりしたらもったいない。事故した本人ならまだしも、巻き込まれた人は災難以外の何者でもない。

大学時代、ウチの部員が派手に事故をブチかました。 朝練に遅刻しそうになって車をすっ飛ばしたら反対車線に突っ込みそのまま対向車と激突。 それだけでは足りず、さらにガードレールを突き破って田んぼの中に落っこちた。 なかなかの大惨事であったが意外にも本人は生きていた。


話はその日に遡る。 俺らは朝練で10`コースを走りに行く途中であった。 当時、足の遅かった俺にはかなりイヤなメニューであったので事故でも起きてつぶれてくれないものかと願ってたりした。 丁度そんな時、向こうでウチの生徒らしき人が事故したと聞く。しかも、特徴から推測するに明らかにウチの部員である。






もしかして神様に願いが聞き届けられた?



とはいうものの、現場確認のために全力疾走で現場まで向かうことになった。現場がコース内にあったのがせめてもの救いであった。



息を切らせて現場に着いてみると、派手にぶっ壊れた車が田んぼの中に埋まってた。 その横でなんか血まみれの男が一人タンカで運ばれてたが、死んではいないようなのでそのまま練習を続けることになった。





神様光臨ならず。



しかし、さすがに少しは可哀相なので後で病院に行ってやることにした。 後で病室で元気そうにたくさんの見舞いの品をパクパク食べてるそいつを見たらヒ素でも入れて止め刺したろうかと思ったりもしたが・・。 着いたら丁度手術が終わった後らしく、服が血塗れの男が一人ポツンと立っていた。



“手術してやっと顔が分かったね。”
と看護婦さんが微笑んでたくらいだから相当なもんだったのかもしれない。

しかし、服は事故当時のままなので血で真っ赤である。 とても健康そうなジジイやババア共の中にただ1人血まみれで松葉杖をついてる男の姿は、日本一病院が似合う男で賞にピッタリであった。


知らない人がみたらドッキリカメラの撮影と間違うかもしれない。

この病院はこいつの為にあるのだとさえ思ってしまった。


家に帰ったあともそのシーンを思い出すと可笑しくて仕方なかった。



そう、交通事故なんて馬鹿馬鹿しくてしょうがないのだ。迷惑以外の何者でもない。 生きててもこうなんだから死んだりされたらもっと迷惑だ。他人を巻き込んだ日には目も当てられない。俺も車は好きだから、スピードを出したくなる気持ちは分かる。けど、車を運転する時は自分の命のみならず、他人の命も握っている事も頭の片隅に置いておいて欲しいものです。みなさんもくれぐれも気を付けよう。




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