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  カピパラ戦記  
 お食事戦争編A 激闘!バイキング!  

  知ってる人は知ってると思うけど、俺は非常に沢山ご飯を食べる。
特に学生時代に運動部に所属していた頃はまさにバケモノ並であった。
ただ、運動部だけあってか、俺に限らず誰もが半端じゃなく食いしん坊だった。
今回はそんな我々とお店側とのバトルを書いてみようと思う。


BATTLE1 VS 焼肉店
先輩のバイト先である焼肉屋は2000円で焼肉食い放題。
そんな訳で、我々も早速出動してみることに。
情け容赦なく次から次へと肉を頼む我々。
やがて肉は尽き、ついに出てきたのは凍ったままの肉。

これをどうやって焼けと?

あ・・みんな無理矢理焼いて食ってら。

制限時間は90分。
お店側にとっては地獄の90分だったに違いない。

そして、何がカワイソウかって、後からくる他の客の肉も冷凍肉しかないというコト。
最初はイキナリ客の前に冷凍肉を出していたようだけど、
途中から「只今すぐにお出しできるお肉がございませんので・・」とお引取り願っていた。
俺等が言うのもナンだけど、他の客用の肉くらいストックしときなよ。

90分後・・やっとこさ地獄から解放されるお店側。

「有り難うございました、またお越し下さい。」

心にも無いことを言うな。
本当にまた来るぞ。


それにしても、食いしん坊というのはつくづく迷惑な存在だ。

それから約一ヵ月後・・
店から出される晩御飯がカップラーメンばかりになった先輩は怒って店を辞めた。




BATTLE2 VS 某定食屋
この定食屋は、定食を頼むと御飯と味噌汁のお替りが自由。
今回戦うのはたった独りの先輩。
もともと変わり者で有名な先輩であったが、
この先輩、朝練終了後に店に入って定食を頼み、
夕方過ぎまで只管御飯と味噌汁を食べ続けていた。
片手には参考書、テーブルにはふりかけ。
やってるコトはアレだけど、勤勉な先輩は朝から夕方まで勉強していたのだ。
先輩にとって、お替り自由の定食屋は御飯が食べれる図書室でしかなかった。
大学院の試験前で授業も無い先輩はほとんどこの店に入り浸っていたようだが・・・


数ヵ月後、この店は跡形もなく潰れた。
直接の原因が何なのかは誰にも分からない。



BATTLE3 VS 某ステーキハウス 
この店にはモーニングバイキングというモノがある。
パンセットを頼むと、サラダなどが食べ放題。飲み物は別。
見つけたのは、一年の夏休みが始まった頃。
我々の練習帰りの通路にあったのが運の尽き。
不幸にも朝練後の汗ダクでジャージにハーフパンツにサンダルを履いた、
デカくてゴツイ色黒の集団が毎日店になだれ込む結果に。
お洒落で小綺麗な店なのに・・・。

次々とサラダに群がる怖い集団。
机の上に山となって積もるパインの皮、
出て来た瞬間速攻で持ち去られるゼリー、
やがて、横にあるストックの冷蔵庫から問答無用で持ち去られるゼリー、
手掴みで持ち去されるライチ・・

今にして思えば、マナーもクソも無いロクでも無ぇ集団だ。


そして数日後・・・

“ランチバイキングはじめました”

これは我々への挑戦として受理。
いったんモーニングバイキングは止めて、ランチバイキングに集中攻撃を開始。

約2週間後・・ランチバイキング消滅。
愚か者め。

ふたたびモーニングバイキングへ総攻撃を掛ける。


「すみません・・・誠に申し上げ難いのですが、
 貴方がたは大変お食べになられますので・・その当店としても赤字になりますので、
 どうかご遠慮して頂けませんでしょうか。」

モーニングバイキング禁止宣言だ。
何も命乞いする敵にトドメを刺すほど我々も無慈悲ではない。
これにて撃墜完了。



BATTLE4 VS 焼肉屋A
ここも食べ放題だったので、よく使っていたんだけど、
いつの間にか潰れて無くなっていた。
別に特別なコトはしていないので、我々は無関係だとは思う。
巷では“俺等が潰した”という噂が立っていたけど。



BATTLE5 VS海辺の小綺麗な店
車持ちの先輩が発見した、海辺に立つ小綺麗な店。
そんな店も我々に発見されたが最期、待ち受ける運命は“死あるのみ。”
この店は朝食バイキングがあり、曜日でメニューが変わるので、
日替わりで楽しむ事が可能という、自らの首を締めるシステムを採用。
飲み物もお替り自由なので、夏場の練習後には重宝できる。

飲み物お替りは、セルフサービスではなく店員に注文する形式。
このシステムのお陰で、前回の遠征の時の旅館同様、店は痛い目を見る羽目になる。
注いでも注いでも呼び出される店員。
夏場の練習は相当量の汗をかく。
終わった後にシャツを絞れば、濡れた雑巾みたいに汗がこぼれ落ちてくる。
そのため、1日の消費水分は3gを超えることもザラだ。
そんな状態でのジュースお替り自由だ・・なって当然の結果と言えよう。

だが、俺たちの猛攻にも関わらず、店は耐え抜いた。


そして翌年の夏・・・後輩たちがこの店に通いはじめた。
我々と同じく次々とジュースのお替りを求める後輩たち。
だが、奴等は我々ほど甘くは無かった。

「お替りお願いします。」

「はい。」

トクトクトク・・・(ジュースを注ぐ

「はい、どうぞ。」

「あ、ちょっと待って下さい。」

ぐびぐび・・ごっくん

「もう一杯お願いします。」

「あ、僕もお替りお願いします。」


数日後、モーニングバイキングからフリードリンクが消滅した。
どうやら、我々の意志は着実に受け継がれているようだ。




こうして多くの店が我々と戦い、そして散って逝った。

「わはは!もう我々に敵う店など無いですね。
 先輩、次はどの店を潰しに行きましょうか?
 最近、めっきりバイキングも減りましたしねぇ・・・」

「馬鹿野郎!潰してどうする!潰して!!
 自分で自分の愉しみを潰してアホか、お前等は?」


仰る通りです、はい。
それ以降、バイキングとは生かさず殺さずの長い付き合いをするコトにしている。






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