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  カピパラ戦記  
 お食事戦争編@ 無限の胃袋をもつ漢達  

  知ってる人は知ってると思うけど、俺は非常に沢山ご飯を食べる。
特に学生時代に運動部に所属していた頃はまさにバケモノ並であった。
ただ、運動部だけあってか、俺に限らず誰もが半端じゃなく食いしん坊だった。

俺の先輩なんて、月の食費が60,000円。
練習後に飯屋で焼き飯&ハンバーグセット大を注文し、
帰りに弁当屋で弁当を買って帰り、
更に「腹が減った」と言って、うどんを5玉も夜食で食べるという怪物っぷりだ
これは特別でもなんでもなく、この人のいつもの風景だ。
別の先輩だって、1日に米を10合(一升)消費する。


俺なんて、練習後に後輩と飯食ってて、

「ああ、寿司食いたいですね〜。」

なんて言うから、

「今からだったら回転寿司奢ってやるぜ。」

って言ったんだ。
だって、山盛りスパゲティ&クリームコロッケ食べた後だぜ。





寿司屋の店員「7650円になります。」


俺 「・・・・・・・はい。」

後輩「あはは・・・食い過ぎちゃいました。」

俺 (食い過ぎたじゃねぇ、馬鹿野郎。)

後輩「・・少し出しましょうか?」

俺 「・・・・・・・・・・・・・・・いや、大丈夫だ。」


一回、奢るって言っておいて後輩から金取れる訳無ぇだろ。
いっぺんに極貧月間になったっつうの。

ってな訳で、とにかくみんな食う食う。
たぶん大飢饉が起きたら俺等真っ先に死ぬだろうな。
だが、この程度の食事量で驚いていたら、我々の部でやってはいけない。


新入生は仮入部の地点で、アチコチの大盛り系飲食店に連行される。
肉に米にパスタに揚げ物に中華・・・襲い掛かってくるありとあらゆる食物の大盛り達。
学生食堂に行っても問答無用で大盛り券を追加。
ここで、血反吐を吐くまでの大盛り地獄が展開される。
こうして、夏が始まる頃には屈強の大盛り戦死が出来上がっているという訳だ。
参考までに、部員の半分以上はCoco壱番屋の1300gのカレーをクリアできる戦闘力を誇る。
因みに、俺は高校生の頃に既に1300gにエビカツを付けてクリア済み。


そして、鍋の時期でもある冬・・この時期は我々にとっては戦争の時期でもある。


鍋戦争だ。


漢達が肉を求めて戦う狂気の祭典。

「先輩!その肉まだ生っス!」

「豚じゃなきゃ大丈夫だ!」

「っていうか、俺が目ぇ付けてたのに。」

「知らん。」

「オマエ肉食い過ぎだ!!!」

「肉はもう無いのか!?」


ある日、あまりの醜い戦争についにブチ切れた女子部員が、
鍋の時に肉を7`・・ひとり頭1`の配分で肉を買ってきたコトがあるが、
この時も綺麗サッパリ肉は消滅した。



新入生の頃の俺は、コレが普通の体育会系の姿だと思っていたが、
翌年の夏の遠征時・・・それは大きな過ちであったコトに気付く。

試合1日目が終わり、旅館の大広間での夕食。
当然ながらゴハンのお替わりは自由で、
前にいる旅館の人に茶碗を渡して頼むと御飯を盛ってくれるというシステムだ。

さすが食べ盛りの体育会系・・並ぶ並ぶ・・・


・・・・って、ほとんどウチの部員ばかりじゃねぇか!!!!!!


一応、御飯のお替りの場所は大学ごとに分かれているんだけど、
他の大学は疎らに並んでいるのに対して、ウチは常に長蛇の列。
女子部員も沢山並んでいる。

しかも、列が一通り終わる頃には、最初にお替りした人が食べ終わってまた並んでいるので、
お替りの列の無限連鎖が完成してしまっている。
いつまで待ってもちっとも列は減りはしない。
何しろ、女子部員でも平均2杯は食べてたくらいだし、
漢部員に至っては5杯以上食べる猛者もザラである。
旅館の人も大変だったろうな。




翌日、また試合を終えて食堂に向かうと・・・

「あ、○△大学の方ですね?
 皆様には別室を用意致しましたので、そちらでお召し上がりください。」

どうやら別室に隔離されてしまったようだ。
部屋に入ると、そこには料理と大きな釜が一つデデンとおいてあった。

とどのつまり、“オマエラは自分で勝手にお替りして食ってろ”と?
ヒデェ扱いだな、オイ。

でも、その釜すらも空にしてお替り貰いに行った時は気分爽快だった。



どうやら、体育会系の中でもウチの部員達は特殊な部類に入るようだ。




こうして考えてみると、引退後に急激に体重が増加する人が多いのも分かる気がする。
現役当時は食欲に比例して練習量も半端じゃなかった為に、
あれほど食ってもまったく太ることは無かったけど、運動を止めてあの食欲はヤバイだろう。
勿論、俺も急激に体重が増加した人間の中の一人な訳だが・・・・。



お食事戦争編はまだまだ続く。
次回、バイキング店との壮絶な激闘を綴る、
“カピパラ戦記:お食事戦争編A 激闘!バイキング!”をお楽しみに。







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