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  石頭  

 
以前勤めてたセンターは完全なる女職場であり、 男は自分を含めて僅か4人しか居なかった。
しかも、全員女よりも格下なので絶対服従。

ある日、クレーム電話を対応していたA子リーダー。
なんて事はない、客が製品の使い方を分かってないだけ。
A子先輩はリーダーの名に相応しい、少し気は短いが切れ者の女性だ。
けど、幾らA子先輩が説明しても「女の言う事など・・」と取り合ってくれない。
良くない話であるが、サポートセンターに掛けてくる年配の方の中には、少なからず男尊女卑思想の人がいる。
・・が、客相手に説教かます訳にもゆくまい。
結局、渋々対応交代することに。

俺「はい、お電話変わりました。」
客「お〜、やっと話の分かる奴が出たか。」
上機嫌になる客。
たぶん、上司に交代したのだと思ってるのだろうけど全くの逆。
上司から部下への対応交代。
より一層話の分からない下っ端が対応しているとも知らずに喜んでる。

素直に言う事を聞く客。
言ってることがちっとも分からないので、A子リーダーと筆談してるとも知らずに。

「いや〜、有り難う。さっきの奴は何言ってるかサッパリ分からんかったよ。
いい加減な対応しやがって。君からよ〜く注意しといてくれ給えよ。」

さっき、俺が対応不備でA子リーダに呼び出し喰らって怒られたばかりとも知らずに。

モニタリング(俺の電話回線に繋いで通話内容を聞く)してる A子リーダーの顔が引き攣ってる。
ヤヴァイ。
当然だ、俺の対応内容もA子リーダーの対応内容も全く同じなのに。
たのむ・・後でとばっちりを喰らうのは俺なんだから余計な事は言うんじゃない。

なんとか通話終了。
電話が完全に切れたのを見計らってA子リーダー噴火。

しばし噴火は収まらない。

何年電話対応やってても、これは腹が立つらしい。
確かに理不尽な話ではある。
なんとかなって欲しいものではあるのだけど、 長年生きてきて培った思想など簡単には変えられないのかもしれない。

・・と思えば、女のエージェントが出るまで何度も掛け直す変質者もいたりする訳で、 コールセンターの仕事ってのはつくづく無駄な神経を使う職場だと痛感するのであった。  








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